日本放射光学会誌
Vol.19,No6/July.2006

【表紙の説明】 
 ポイプシロンカプロラクトン95にポリビニルブチラルを5 添加した高分子ブレンドが等温結晶 化条件下で形成するバンド状球晶と,球晶内部に存在するねじれたラメラ構造の模式図。球晶中に見え る筋状の線の左側と右側でねじれ構造の巻きの方向が逆になっていることを走査型マイクロビームX 線広角散乱で明らかにした。(上図) 水中油滴型エマルションは食品や化粧品などの様々な分野で用いられている。近年ではその内部にお ける油相の結晶化が注目されており,界面活性剤の違いが油滴内部の結晶化に影響することが明らかに なった。図では,界面活性剤の違いにより結晶化初期過程での準安定相の有無や結晶化温度が異なるこ とを示している。(下図)
      
*小角散乱特集「21世紀の小角散乱—放射光利用小角散乱実験技術の最先端」の 企画にあたって
伊藤和輝,高橋浩(p.337)(1ページ、256k)
* X線小角散乱の基礎と今後の展開
雨宮慶幸,篠原佑也(p.338)(11ページ、1,404k)
* 時分割時分割小角散乱実験用検出器
八木直人(p.349)(7ページ、1,011k)
* マイクロビームX 線小角散乱による高分子の構造解析
野末佳伸,雨宮慶幸(p.356)(8ページ、1,737k)
* マイクロビームX 線を用いた毛髪キューティクル中の細胞膜複合体構造の解析
太田昇,八木直人,八田一郎(p.364)(7ページ、1,361k)
* マイクロビームX 線小角散乱によるくせ毛の微小構造解析
梶浦嘉夫,伊藤隆司,篠原佑也,雨宮慶幸(p.371)(7ページ、986k)
* 小角散乱でどこまで大きいものが見えるか〜SPring-8 における極小角散乱測定の現状〜
井上勝晶,八木直人(p.378)(6ページ、1,288k)
* 小角X 線散乱と複数プローブの同時測定による結晶性高分子材料の階層的高次構造の形成過程の研究
山本勝宏,櫻井伸一(p.384)(10ページ、1,227k)
* X 線小角・広角散乱同時測定によるエマルション中でのアルカン結晶化過程の観察
篠原佑也,上野聡,雨宮慶幸(p.394)(8ページ、1,759k)
* 特殊条件下の液体や溶液のゆらぎ
森田剛,田中良忠,西川恵子(p.402)(6ページ、1,117k)
* 両親媒性分子膜系のナノスケール構造とダイナミクス
瀬戸秀紀,長尾道弘,川端庸平(p.408)(11ページ、1,848k)
* 金属・半導体材料の小角散乱実験異常小角散乱とGISAXS
奥田浩司,大高幹雄,落合庄治郎(p.419)(10ページ、845k)
* タンパク質溶液散乱法—高分解能構造と低分解能構造の橋渡し—
藤澤哲郎(p.429)(8ページ、1,367k)
* タンパク質のフォールディングと溶液広角散乱,階層構造の解析
平井光博(p.437)(7ページ、1,562k)
*[ビームライン光学技術シリーズ(9)] 光の偏光を制御する
鈴木基寛,広野等子(p.444)(10ページ、1,578k)

*第9回XAFS 討論会の報告 脇田久伸,栗崎敏
*Synchrotron Radiation in Polymer Science III (SRPS3) 報告 櫻井伸一
*第13回小角散乱国際会議(SAS2006Kyoto)報告 藤澤哲郎
*「ICM(第17回磁性国際会議)」17th International Conference on Magnetism 組頭広志
*FEL2006 (28th International Free Electron Laser Conference) に参加して 大竹雄次
*QuBS2006 (Advances in Neutron, Synchrotron Radiation, mSR and NMR researches—complementary probes for magnetism—) 会議報告筒井智嗣
*Theoretical Concepts on Magnetism in Solids Symposium in Memorium of Paolo Carra 報告 城健男

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